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「キミスイ」で注目、浜辺美波が語った女優への決意

日刊スポーツ
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 映画「君の膵臓(すいぞう)をたべたい」(月川翔監督)が公開2カ月で興収33億円を超えるヒットを記録し、ロングラン上映している。膵臓の病気で残り少ない命を懸命に生きるヒロインの女子高生をけなげに演じたのは、デビュー7年目の浜辺美波(17)。ヒットの立役者でもある注目の美少女の素顔に迫った。

 浜辺はいつ終わるとも分からない人生を悔いなく生きようとする女子高生を演じた。闘病日記を寡黙な同級生に拾われたことから、恋愛とも友情とも言えない交流が始まる。作品にみずみずしさを与えているのは、窓から差し込む光に照らされ、透明感を醸し出す浜辺の美しい肌と、人なつこい笑顔だ。美白の秘密は「家から、お外に出ないので、日焼けしないだけなんですよ(笑い)」。

 映画は「キミスイ」の愛称で呼ばれ、観客動員260万人を突破。現在の上映館数323館は拡大した結果、公開初日よりも多くなった。幅広い年齢層が足を運び、リピーターも多く、ブームといえる状況だ。「お出かけすることが多くないので、肌で反響を感じることが少ないんです。でも、キャンペーンでお会いする方たちから感想をうかがうことは、今までの作品と比べてケタ違いに多いですね」。

 どうしても観客の「生の声」を聞きたかった理由がある。映画出演7作目にして、初めて観客として映画館で見た。「皆さんがどんな気持ちで映画を見るのか、どうしても気になったんです。大切で、すごく好きになった作品だから」。

 観客と同じ目線、気持ちで映画に入り込んだ。序盤から涙がこぼれた。「試写でも泣いてしまい、スタッフさんにハンカチを借りました。劇場でも泣くつもりはなかったのに、また涙が出ちゃって、またハンカチを」。上演後に、うれしいこともあった。「見終わってご飯を食べていたら、お隣の女性客の方々が『良かったね』と映画の感想を言い合っていた。隣でうどんをすすっている私には気付かず(笑い)。間近でそんなことを聞くのは初めてでした。女優としてやっていきたいと決意する作品になりました」。

 高校進学を機に、石川県から上京して約1年半。この作品を通じて、家族へ恩返しができた。「石川で初めて舞台あいさつをしたんです。友達や家族、おじいちゃんやおばあちゃんまで見に来てくれて。恥ずかしかったけど、見てもらえたのはうれしかったです」。

 少し変わった映画タイトルは「自分の体で悪い部分があっても、他の動物の同じ部分を食べれば治る」という言い伝えと、「食べられることで大切な人の中にいつまでも生き続けたい」という2つの意味を含む。劇中でホルモンのシビレ(膵臓)を食べに行く場面もある。「覚えている限り、まだ人生でシビレを食べたことがないんです。ホルモンも焼き肉も好きなので、いつか挑戦したいです!」。

 デビュー7年目の今年、出演映画3本が公開される。30日公開「亜人」(本広克行監督)は佐藤健(28)演じる主人公の妹役。重い病気で入院中という「病弱」の設定が重なった。「実際の私はよく食べるし、健康なんですけどね。これだけお話をいただけるということは、何かのご縁だと思うので、強みにしていきたいです」と笑う。

 「亜人」では佐藤や綾野剛(35)川栄李奈(22)らのスピード感あるアクションに刺激も受けた。「私自身は運動が大の苦手。習い事も全部、文化系でした。すぐ転んだり、走り方を笑われたりしていました。映画では助けてもらうだけなのに、青タン(青あざ)を作っちゃうほどでした。でもこの映画でアクションを見て、運動の習慣を付けるようになったんです。川栄さんの勧めで、まずはウオーキングから(笑い)」。

 17歳の誕生日だった8月29日、2冊目の写真集「voyage」を発売。売れ行きも好調で3度目の重版が決まったが、入手困難な状態が続く。「私が行く本屋さんにも売ってなくて。売れちゃってお店にないのなら、うれしいです。台湾で撮影しました。こういう経験がいつか役に立つのかなって、楽しみながら、やらせていただきました」。

 目指す女優像もある。「司葉子さんには憧れます。何度か作品を拝見しましたが、関わった作品の数がすごい。いらっしゃるだけで絵になる。私も大好きなミステリー小説に出てくるような、弁が立つ、かっこいい女性を演じられるようになりたい。アクションは『やりたい』と言える段階にないですけど」。【森本隆】

 ◆浜辺美波(はまべ・みなみ)2000年(平12)8月29日、石川県生まれ。11年「東宝シンデレラオーディション」で「ニュージェネレーション賞」受賞。同11月公開「アリと恋文」で映画初出演。15年NHK連続テレビ小説「まれ」やドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」で注目される。趣味は読書。155センチ。血液型B。

 ◆映画「君の膵臓をたべたい」 作家住野よる氏の同名青春小説の映画化。孤独を好み、友達を作らない高校生の春樹(北村匠海)はある日、病院で日記帳を拾う。膵臓の病気で余命いくばくもないことを記した日記の持ち主は、同じクラスの人気者、桜良(浜辺美波)だった。親友さえ知らない秘密を知ってしまった春樹の日常が、桜良との交流を通じて変わり始める。